- 経理職に入りたい!
- 年収を上げたい!
- CFOになりたい!
本記事を開いているあなたは経理職として働きたいと思っていませんか?
確かに、経理職は未経験に厳しい職種です。対策なしでは50社受けても、落選するでしょう。
しかも年収は上がりにくく、低い職種の筆頭です。
対して、世の中には経理職で年収1000万円もらっている方も多数いらっしゃいます。
このような上流経理になりたいと思いませんか?
「下流経理から年収1000万円を目指すロードマップ」を示したのが本書です。
一緒に勉強し、年収アップを目指しましょう。
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経理職ってなに?
会社の中ではいろいろな職種の方が働いています。
バックオフィスである経理職とはどんな職なのでしょうか?
一言で言えば「会社のお金の流れを管理する職業」です。
店舗で使用する小口現金や仕入れの支払いをするための当座預金のチェックなどの日常業務から、資金繰りや税務署対応などの高度な業務も対応が必要でしょう。
実務の中では、経理の仕事以外にも一般的な事務仕事や労務、契約業務なども同時に行うことが多いでしょう。
下記の記事で実体験や世間からのイメージについて解説しています。
一般事務との違い
同じようなバックオフィス業務の中に、一般事務という職があります。
求人にある事務の仕事内容は、書類作成や電話対応が主な業務。
対して、経理事務は給与計算や伝票処理などお金に関する仕事が特徴です。
一般事務とのキャリア形成時の大きな違いは何でしょうか?
それは「経営の上流に行ける可能性がある」ということです。
現在CFOなど会社の上流にいる人で、元経理マンは珍しくありません。
将来的にスキルアップの転職を繰り返すことで、会社を運営する立場になることもできます。
経理職は汎用性の高い職
経理職は汎用性の高い職業だと言えます。
理由は2点あります。
- 経理職はどんな企業にも必要な職種
- 経理知識を使わない職業はない
経理職はどんな企業にも必要な職種
税金の計算や会計処理など、国で定められた法律に基づいた計算方法で行います。
今でこそクラウド会計やRPAなど自動化するソフトがありますが、細かい修正などはまだまだ人力で行う必要があるでしょう。
合わせて、簡単な処理ではなく会計ソフトの管理ができることがアピールポイントになるでしょう。
経理知識を使わない職業はない
例えば営業でも提案書を作る時に、費用の明確化などで経理知識が必要でしょう。
会社に勤めている方なら誰でも、利益の最大化を目指す必要があります。
経理職は潰しが効く理由を詳しく説明しています。
経理職はコミュニケーション能力が必要な部署
経理職を希望している方の中で、このような志望動機の方がいらっしゃいます。
確かに、社外の人とコミュニケーションを取ることは少ないです。
しかし、旅費精算など社内の中で、コミュニケーションを取ることが多いので社内のコミュニケーションが必要です。
具体的には以下の記事で解説しています。
企業が一人の経理マンに1000万円を払う理由はなぜ?
企業がバックヤード業務が主たる仕事である経理マンに対して年収1000万円を払う理由はなんでしょうか?理由は
経営判断など会計知識を用いて売り上げの効率化や投資判断など上流の業務を行い利益の最大化をして欲しいためです。
経理職の枠を超え、経営の中枢に関与していく必要があります。
実際に年収1000万円以上もらっている方にインタビューしました。
上流経理とは?
知識と経験を使って、経営判断を行い会社を回していく仕事です。
経営の上に行けば行くほど年収が上がります。
具体的には、下流経理→中流経理→上流経理とランクアップしていきます。
上流経理は経理職という名前からCFOや経理部長という名前に変わります。
大企業VSベンチャー 経理としてのおすすめ経歴ポイントについて
20代であれば未経験でも1000万円は狙える
20代に朗報。未経験なおかつ経理でも年収1000万円に到達することは出来ます。
他の業種に比べて時間はかかります。しかし、勉強を怠らず努力し続ければ達成できる目標です。自分を信じて頑張りましょう。
年収1000万円の求人が豊富なエージェントを紹介しています。
求人から逆算した、1000万円もらえる経験
求人情報から逆算した年収1000万円以上もらえるスキルはどのようなものがあるとお思いますか?
本記事を作成するに当たって、年収1000万円以上の求人をピックアップして集計を行いました。
その結果に基づいて必要な経験を表記しております。
以下の10個を紹介します。
- 経理業務 日常業務→法人税申告
- 開示業務 IR 投資家対応
- マネジメント経験
- 監査実務経験
- 管理会計
- IFRS
- リスク管理
- 社内統制
- 英語
- 中国語
以下で説明していきます。
クリックするとその場所に移動します。
経理の日常業務
求人の中に「経理の日常業務」という言葉が入っていることがあります。
この言葉からみなさんこのように思ったのではないでしょうか?
しかし、企業側が求めている人材は最低でも法人税申告や監査対応、連結決算対応などの高度な業務の対応を求められます。
一般的な伝票処理などでは年収1000万円は難しいと言えるでしょう。
転職前にどのようなレベルが必要なのか、転職エージェントに確認しておきましょう。
合わせて、日常業務の中には一定以上のオフィススキルが求められます。
(エクセル ワード パワーポイント など)
これらについてもスキルを磨いておく必要があるでしょう。
以下の記事で具体的な勉強方法について解説しています。
開示業務 IR 投資家対応
企業が求めている人材の中には、上場企業での投資家への対応を求めていることがあります。
具体的な求人内容には開示業務、有価証券報告書作成、IR対応や投資家対応などが募集要項に書いてあるでしょう。
投資家向けの資料を作成するため、難易度が高いです。
基本的な処理業務に加えて会計士との意思疎通が必要なため、最低限の知識は勉強しておきましょう。
マネジメント経験
年収1000万円を目指すのであれば、マネジメントスキルは必須でしょう。
高年収になればなるほど部下をまとめて一定の成果を出す必要があるからです。
出来れば20代のうちにプロジェクトリーダーなどマネジメントスキルが鍛えられます。
以下記事で経理職で使える経験について解説しています。
監査実務経験
監査法人で働いた経験は、年収を上げるためにおすすめの方法です。
監査法人に入社することが出来れば、IPOに必要な内部統制業務に携わることができるためです。
社内のネットワークを使えるのでいろいろな会社の情報が入ってきます。
年収が良い企業と繋がり、高い年収のオファーをもらうことが出来れば、一気に年収を高くすることができます。
管理会計
株主や金融機関に対して提出する会計を「財務会計」といいます。
対して、自社の中で経営判断を行うために作成する会計を「管理会計」といいます。
経営方針や現在の業績など詳しく見るために必要な書類で、作成を頼まれることは多いです。
作成された資料の中で、どのように経営していくのかを判断することが非常に大事になるので、年収も上がりやすいといえます。
IFRS
IFRSはアイファースとも呼ばれ「国際会計基準」のことを指します。
今まで、日本の会計基準が取り入れられてきたが、国際会計基準の統一が義務付けられたためIFRSの理解が一層重要視されているでしょう。
高度な内容のため、扱える人材がまだまだ少なく、高い年収を提示されます。
リスク管理
M&Aを行う時に合併先の会社の財務状況がどのような状況なのかを調べるのは、とても重要なことです。
そのリスク判断は高度な仕事であり、時間もかかります。
そのため、担当者は高い給与を得られるでしょう。
社内統制
監査法人に勤めている時に、内部統制業務は必ずと言っていいほど経験できます。
IPOなどを目指しているベンチャー企業などは、事前に内部統制などを行います。
上場企業は内部統制報告制度があり、報告義務があります。
よって、内部統制業務の実務経験があるだけで、年収が上がる確率が上がります。
英語
グローバル化が→中で、英語が使える人の需要が上がっています。
ビジネスレベルの英語を使える人と、使えない人の比較では100万円以上の年収の差が出る、研究結果もあります。
経理職も英語が使えるか否かで年収のレンジも変わります。英語ができるように勉強しておくこともおすすめです。
求人の統計を取ったところTOIEC700点以上を目標にすると良いでしょう。
中国語
世界の年収を比較すると、急成長を見せているのが中国です。
中国の企業で働くには、ビジネスレベルの中国語を使えると良いでしょう
未経験ではこれらを得るのは難しい
経理実務を行ったことがない人が今からこれらの実務経験を得るのは、難しいです。
先ほど紹介した具体例は経理職の最終的な経験だからです。
よって、「千里の道も一歩から」を意識して1歩ずつ進んでいきましょう。
年収1000万円を目指す具体的なロードマップ
年収を上げていくため、目指す年代ごとにロードマップを示していきます。
転職を繰り返し、年収を上げていく
日本の給与上昇のカーブ上、何十年も勤務することで、やっと年収が上がります。
手っ取り早く年収をあげる方法が転職です。
実務経験を積みながら転職することにより、100万円単位の年収アップを実現できます。
ポイントは企業が求める経験を効率的に経験する必要があるという点です。
未経験から経理職を経験する
経理職は経験がものをいう職種
経理職は未経験にハードルが高い職業です。未経験の方が面接を受けても50社程度は落ちるでしょう。
なぜなら、専門性が高く勉強が必要な点やバックヤード業務のため、社員教育の価値が薄く即戦力を求めているためです。
経理職のジレンマ
実務経験を積むために会社に就職する必要があるが、入社のためには実務経験が必要
このことから、未経験で経理職に入社するのはかなり難しいと言えます。
経理職で入社するための方法
前項で説明した経理職の入社の難しさについて解説しました。
会社に就職するにはどのようにすれば良いのでしょうか方法は2つのステップになります。
- 簿記2級を取得
- 今まで経験した業界知識を使って、転職活動
簿記2級の取得をする
未経験転職の場合、簿記2級の取得は絶対必須です。
経理職を目指す方は皆、簿記2級を持っています。そのため、資格を持っていないと太刀打ちできません。絶対に取得しておきましょう。
しかし、昔の簿記と違い2級は難易度が上昇しています。
時間的には500時間から1000時間の勉強時間が必要です。
合わせてスクールに通うのが良いでしょう。
今まで経験した業界知識を使って、転職活動
転職先の選定には、自分が過去に経験した業界を選びましょう。
業界未経験、職種未経験であれば年収も極端に減少します。経理職は未経験のため、業界の知識を使ってアピールしましょう。具体的には業界の知識を使い効率化や仕事に対する早期の順応を提案しましょう。
未経験の就職は根気のいる作業です。何回も面接や書類選考で落ちるでしょう。その中で、入りやすい企業について紹介します。
- 小規模な会計事務所
- 設立から20年から30年ほど経過している年商10億円程度の小売業、卸売業
をオススメしています。
小規模な会計事務所
小規模な会計事務所は人手不足のことが多く未経験でも入社しやすいという点が挙げられます。
会計事務所での経験は一般の会社に入るよりも早いスピードで知識を得ることができます。例えば、税務署の対応経験や法人税申告、資金調達など上流の仕事を早い段階で出来るのです。
中小の会計事務所は人手に対して仕事量が多いので残業続きになることが多いです。月収も少ないことが多く、一般企業よりも低いことがデメリットです
メリット | 一般の会社に入るよりも早いスピードで経験を積める |
---|---|
デメリット | 薄給で激務なことが多い |
設立から20年から30年ほど経過している年商10億円程度の小売業、卸売業
私は特にオススメしています。
20年から30年ほど経過している企業は、初期の会計ソフトを継続していることが多いです。
今のクラウド型の会計ソフトのインポート機能などを実装していないことが多く、まだまだ手作業が多いです。
2,30年ほど経過している企業はすでに経理課と会計処理の体系が出来ています。
そのため、経営陣はすでにあるものを変えることを嫌うでしょう。
このことから、経理職に入りやすいと言えます。
デメリットは業界として先行きが安定しない点が挙げられるでしょう。
小売業や卸売業はこの先なくなる可能性の高い業界です。合わせて、会計ソフトを変更しないような会社は時流に乗れないことが多いためです。
しかし、実務経験を積めると考えるとベストな選択だと言えるでしょう。
メリット | まだまだ手作業の部分が多いため |
---|---|
デメリット | 小売業や卸売業はこの先なくなる可能性の高い業界 |
無事入社出来た後、学ぶべきことについて解説します。
1社目で経験しておくべきこと
具体的に経験指定おくべきことは3点ほどあります。
- 経理の流れを体験する
- 会社の財務諸表と各元帳を確認しておく
- 次の転職までに、本決算と監査対応まで行っておくとベスト
1社目では、大体1年〜3年ほど従事することを想定しています。
そのため、経理職の流れから基本的な経理処理まで経験できるとベスト。
上記の経験があれば、経理職として一定以上の市場評価を得られるでしょう。
具体的には、年収400万円〜500万円の提示を受けられます。
仕事しながら勉強していく
転職をしながら合わせて勉強をしていきます。
具体的に取得する資格や勉強を紹介します。
- USCPA
- 税金に関する勉強
- 英語
以下で詳しく説明していきます。
USCPA
USCPA(U.S. Certified Public Accountant、米国公認会計士)とは米国の各州が認定する会計士資格です。
世界的認知度が高く、グローバルな人材になりたい方におすすめです。
需要はアメリカに限らず世界的に需要がある資格です。
税金に関する勉強
税金に関する勉強を続けることで、市場価値の高い人間になれるでしょう。
具体的には、法人税、消費税、を中心に勉強します。
サブとして、事業所税や印紙税などの勉強もしておくと役に立つでしょう。
英語
英語を勉強しておくだけで、年収が上がるのでコスパが良い勉強対象の1つでしょう。
特に、USCPA+英語 公認会計士+英語 など組み合わせを行うことで年収を飛躍的に挙げます。
明確な指標として、TOIECを勉強しておくと良いでしょう。
具体的には、700点以上取得できれば良いでしょう。
2回目の転職
この時点で20代前半から30手前の年齢であれば望ましいでしょう。
そして、USCPAの試験に合格しているとぐっと近づきます。ここで、監査法人への転職活動を行います。
資格を取得しており経理職の経験者であれば、BIG4監査法人にも入社できる可能性があります。
入社のためにはエージェントと協力して完璧な履歴書と面接対策が必要です。
監査法人で学ぶことができる経験
監査法人に転職に成功した後、1年から3年ほど勤務を行います。
法人内では公認会計士の比率が大半です。
そのため、役職や出世に関してはUSCPAでは難易度が高いと言えるでしょう。
よって、監査法人経験を利用して転職で年収アップを目指します。
そのため、できるだけいろいろな経験を積みたいところです。
監査法人の年収や経験については、以下の記事で解説しています。
3回目の転職
監査法人で3年ほど経験を積み、20代後半から30代前半程度の年齢だと思います。
十分な経験を得ているので、一般の事業会社への転職を行いましょう。
企業側が欲しいと思っている知識や経験を積んでいるので、かなりの年収を提示されるでしょう。
具体的には、600万円以上の年収は固いでしょう。
三回目転職の時点で、英語もできるようであれば年収は1000万円を超えます。
転職先では自分が動くような仕事ではなく、部下をマネジメントすることで成果を出せるような訓練を行いましょう。
4回目の転職
今回の転職では、自分が納得する業界や年収を吟味しましょう。
上記の経験や資格を積んでいるのであれば、1000万円の年収を十分狙えます。
業種に関しても自分で手を動かすわけではなく、会社を回す仕事、つまりCFOになることができるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
経理職は未経験転職時が一番難易度が高いと言ってもいいでしょう。
インタビューによると50社以上落ちた方もいらっしゃるようです。
何度落ちたとしても、挑戦していきましょう。